松戸競輪場

松戸競輪場

−競輪野郎が咆える町−

利用回数14回 うち開催中13回
最終利用日 2002年12月1日



感動の嵐 強い吉岡が帰ってきた!−フラッシュバック・燦燦松戸ダービー−

 松戸けいりん場物語をアップロードするのはだいぶ遅くなったが、私が二番目に訪れた競輪場がこの松戸である。初めてが京王閣だったので、松戸の施設のきれいさ、レースの見やすさ、車券の買いやすさには大変心を打たれたものであった。そして私が京王閣で裏付けを取ったと思った競輪場のイメージについては、大いに反省しなければならないと思ったものであった。
 しかし、それから関東・南関東地区の競輪場は全部回ったが、結局松戸は例外であったということが判明してしまった。そういうわけでレース観戦を重視する私にとってここは東京周辺で最も好きなバンクである。そんな松戸で日本選手権が開催されるという知らせを聞いて以来私はその日をずっと待っていたが、足を運べたのは大会二日目であった。
 丸ノ内線・千代田線を延々と地下鉄に揺られること一時間ほどで北松戸に着く。みんなが歩いて行く方に向かってパチンコ屋街を通り抜け、さらに進むと特選出場選手の名前を書いた黄色い幟が辻々にはためいていて、なんとなくお祭りムードを感じてきた。そして場内に入るとまっしぐらにホームスタンドの二階席を目指し、スポーツ新聞を敷いて今日一日の戦いに備えた。見やすい席を維持するはいくらなんでも今日は場内をうろつけそうもない。屋台村の食い物は競輪場のチェック項目として外せないが、松戸は単価が安く一通りなんでも揃っているが、これを食わずに帰れないというほどのものもない。
 とりあえず挙げるとすれば4角裏屋台村の焼きそば250円だが、量が少なくおこげが多い。あとは同じ屋台村のもつ焼き。あとは辻々で爺さんが立ち売りしている大福(ただし夏はアイスクリームを売っているので入手不能)といったところだろうか。
 今日はホームスタンドから動けないので、昼はそこのめんコーナーでラーメンを食い、大福をつまみつつ車券バトルにふける。松戸と言えば333バンクの代名詞、今回の副題も「燦燦松戸ダービー」となっている。333の特徴と言えば競輪の教科書によると前残り、そして松戸は特にそれが顕著である。この日も朝から3レースまで逃げ切り三連発、落車明けから98欠8の佐々木則行まで逃げ切ってしまった。その後も9レースまでで6個レースに先行選手が連に絡み、先行・まくりの連絡みがなかったのは1個レースだけだった。
 さて、10レースからは特別選抜。稲村・馬渕・山田裕仁・村上義弘・伏見に十文字ともったいないほど逃げ選手が揃ったが、私はこの松戸ダービーを制するのは伏見俊昭だと周囲に宣言していた。理由はないが、何だかそんな予感がしていた。この日の配当は荒れ模様で、こんな日は一発とれるか取れないかだが9レースで、小川圭二のまくりに星島太の前残りでなんとかはい上がることに成功していた私は、感じたままに伏見から勝負した。
 激戦が予想されるこのレースであったが、始まってみると私の伏見は一気に主導権をとり、巻き返してきた村上が沈み、山田のまくりも鈴木誠のブロックに沈み、最終4コーナー手前で児玉が落車するなど後ろが激戦になってしまった。しかし直線最後方からまくってきた稲村につかまり、最終的に伏見は2着に沈んでしまった。
 最終レースも岡部・吉岡・松岡彰洋・斎藤登志信・太田と先行選手が揃った。岡部は斎藤につけるが四分戦である。吉岡は復調気配が伝えられてきているが、積極型が他に三人もいる中でどうなのか。本当に復活しているのか、ここはそれを見極める方に徹してみたい気分の方が私には強かった。
 そんなわけでごく小額ずつ適当に散らして買い、レースの行方を見守ることにした。スタートをとったのは吉岡。後ろに池尻。その後ろから誰がどのタイミングで仕掛けるのか。赤番ホームから後方のラインがぞろぞろと上昇してくる中最初に抜け出したのは斎藤登志信だったが、最終ホームで早くも太田、松岡が追い上げてきた。しかし、それを外からものすごいスピードで追い上げてきたのが吉岡だった。
 バック入口で斎藤をまくり切った吉岡は、誰であろうとどの選手から買っていようと場内の観衆全ての視線を一点に集めていたに違いなかった。どこまで走り続けていくのかと思わせる流れるような走りがバンクをゆく。そして総立ちのスタンドに向かってコーナーを回る。拍手と歓声が吉岡を迎えた。後ろに池尻を従えての堂々たるゴール。
 バンクでは走り終えた選手たちがゆっくりと周回している。スタンドの興奮は収まらない。吉岡をたたえる声援が続き、ファンたちは吉岡の完全復活を確信した様子だった。
 私が競輪を始めた頃、すでに吉岡からは圧倒的な強さが失われかけていた。そんな私にとってはこのレースが、「吉岡伝説」の1ページ目となることであろう。

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Sシを引っ張れ! FT・大熊正太郎


 燦燦松戸ダービーの熱気もまだ醒めやらぬ中、そして私のレポートも書き上がらぬ4月26日、松戸競輪場ではFT・松戸徳川杯決勝戦を迎えた。場内はあの時と違って落ち着きを取り戻した雰囲気で、いつもの松戸に戻っていた。
 話は変わるが、今年4月から「新番組基本構想」に基づく競輪改革の一部が始動し、開催種別にグレード制が導入された。従来、競輪競争の最高峰には特別競輪が位置し、それを補完するものとして準特別競輪(共同通信社杯)、特別記念競輪(ふるさとダービー)があって、以下記念競輪(競輪場の開設を記念して各場年1回開催される)、準記念競輪(S級シリーズ)、普通競輪となっていたものがそれぞれGT、GU、GV、FT、FUと変わった。
 このページにまで足を運んで下さる方は競輪がなければきっと死んでしまうような熱狂的競輪ファンでいらっしゃるだろうから、こんなことはとっくに承知だと思うが、私はこのグレード制構想を聞いた時、FTFUの“F”は一体何なのか?と思った。競輪仲間で話し合った結論は「普通競輪」のFだろうと言うことになったのだが、競輪初心者を大いに惑わせそうなネーミングであることは疑いようもない。
 競輪界でこれまでFTと言えば吉岡稔真、FT先行FTダッシュ。しかし、今後FTと言えば中堅レーサーと個性派レーサー、それと多少の若手が交錯するS級シリーズと言うことになると、私の中ではFTダッシュは最近すっかりSシになじんだ十文字貴信、ついでにFT追込として元祖・Sシが似合う男會田正一といったところだろうか。
 前置きが長くなったが、私が言いたいのは今や「FT先行」の名にふさわしい選手は誰か。それは大熊正太郎である、と言うことだ。このけいりん場物語でも以前取り上げたが、競輪選手としても並外れたその巨体はまさに大熊、それを駆っての弾丸先行は競輪ファンのハートをときめかせるのに十分すぎる。
 それにこの大熊、Sシの決勝にやたら強い。昨年S級初出走でいきなり優勝の函館は語り草だが、私がしびれた大宮Sシでも三日間先行一本で優勝している。近況は腰痛でレースから遠ざかり、復帰初戦の前橋はいいところがなかったが2走目のここ松戸では堂々の優出を果たし、優勝は私も半信半疑だが見せ場は作ってくれるだろう。
 この日はSシにしては珍しく決勝9選手の特別紹介が行われたが、その前に行われた7レース、A級決勝での清嶋彰一選手の優勝についてもちょっとレポートしようと思う。レースは東3、中四国4、九州2の三分戦で、清嶋は九州の前回り。清嶋は自在のコメントどおり中四国を先導する松川歩のインでねばって番手を取り切ると、2コーナーではまくりをブロックして絶好の番手でバックを通過。ゴール寸前松川を差して優勝を決めた。円熟のイン粘りで混戦を制した清嶋に場内からは拍手が起こり、1本指を高く揚げてガッツポーズを繰り返していた。
 さて、S級決勝の方だが自力選手は新田康仁と手島靖がいて、それぞれ同県で新田の後ろは松永晃典、中川司。手嶋には會田がつけて、後ろが福岡の高田誠。我が大熊には筋のマーク屋がいないので渡邊泰夫、岐阜の三浦靖と並んだ。
 私はいくらひいきの選手が出ていたも展開予想はわりと客観的にやってしまう方で、激しい主導権争いが予想されるが逃げるのは大熊に決まっている、と言うような結論は出てこなかった。誰が逃げてもおかしくないだけに、私がもしこのレースに出走するなら、まくりを狙っていくところだ。私が出した結論はわりとすんなり手嶋が先行、それを大熊、新田どちらかがまくると言うものだ。
 これだと勝負目は大熊=會田あたりに落ち着く。配当は大して期待できなかったが、もともと私はそんなに大穴党ではない。とにかく勝負のレースが始まると、新田はSを取り、大熊は後ろ攻め。ほぼ私の予想通りの並びである。しかし、赤番から大熊が手嶋を押さえて上昇すると、新田が発進し、大熊はその外でもがく展開になってしまった。火花の散るような激しい先行争いもむしろ私の心を空虚にさせていった。
 しかし、丸一周も続いた先行争いは最終2センター、外の大熊が新田を沈めて決着した。驚異の粘りである。しかし直線新田の番手から抜け出た松永が追い込んで1着、S級初優勝を決めた。
 大熊は最終的に2着に粘り、らしさが光ったレースに私は満足しようと努めたが、いくら何でもこれは買える車券ではなかった。

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データ編(表の見方
公式ホームページ競輪ランド松戸競輪場
バンクデータバンクの特徴
直線の短さ…2位(2位)
バンクレコード井上 茂徳=9.1s(1982.8.2)
レースデータ記念
競輪
覇者
03020100(01)99
開設記念前節鈴木 誠東出 剛高谷 雅彦日本選手権
稲村 成浩
小嶋 敬二
後節小倉 竜二馬渕 紀明
特別レース開催履歴日本選手権(94,00)
ファンサービス来場者プレゼント雑貨
フリードリンク水・お茶
予想紙黒競、競輪新聞[赤競]、競輪ニュース[青競](いずれも500円)
筆者のおすすめメニュー大福(100円)
トータリゼータ富士通(新型OCR)
その他主催者と施行回数
(2001年度)
千葉県(8回)、松戸市(4回)
施設所有者松戸公産株式会社

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